2016年07月27日

『終わってないし』終わったし、それでもまだ終わってないし

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こんにちは塩原俊之(@donchan3ren)です。

遅くなりましたが、らまのだ2かいめ公演『終わってないし』
追加2ステージ含む全10ステージ、無事に全回満員御礼で終演致しました。多くのご来場ありがとうございました。
関係者の皆さま、新宿眼科画廊さま、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。


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初めましての団体、初めましての座組、そしてコメディを封じての完全二人芝居。
多くの初めましての中で、悩んでつまずいて、それでも幕が上がれば楽しくて、あれだけ高くて遠いところまで辿り着けたのは偏にみなさまのお陰です。重ね重ねにはなりますが、まことにありがとうございました。

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自分が挑んだ『天気予報を見ない派』という作品は、本当に生き物のような作品で、いい意味で毎ステージ毎ステージ色々な見え方が出来た作品だと思います。
普段コメディをやってる時も毎ステージ色々なアプローチで挑んでいて、作風は違えどそこは同じような感覚で望むものなんだな、と改めてライブパフォーマンスの難しさを学んだ作品でした。

それについて、アガリスクのコメディでの少し踏み込んだお話を。

ウチの作品の上演時に、何度も何度も確認し合う共通意識として「演出や戯曲を無垢に信じ過ぎるな」というのがありまして。
少し誤解を生みそうな言葉なのでもう少し掘り進めます。
要するに稽古場で言われた「演出」や戯曲上の「仕掛け、ネタ」はあくまでも武器の一つに過ぎず、実際に上演時に目の前でお客さんを笑わせるのは「演出」でも「ホン」でもなく「それを演じているお前自身」なんだぞという意識です。そこだけは絶対にボヤかしてはいけない。
稽古場で言われたことと全く同じことを実際にお客さんの前でやってウケなかった時に、演出やホンの所為ではなくお前自身がスベったんだぞ、と肝に銘じる事。
逆に言えば、その場でウケる為のアプローチは最大限に行ってほしいし、逆に大きくウケたとしても演出意図としてハズれ過ぎないでほしい、その幅を確認する作業も稽古にはかかせません。
これは、ウチの作品を上演する上ですごく大事なことなのです。
なぜなら、アガリスクの多くの作品の物語の推進力がこの「ウケること」に起因しているからです。
すごく極端な言い方をすれば、ウケなければ物語自体が進まなく、ドラマが生まれさえもしないとまで言ってしまいます(乱暴!)。

補足ですが世の中全てのコメディ作品に言えることではありませんからね。
ウケるかどうかは2の次なんてことは多々ありますから。もちろんウチの作品でもシーンごとで細かな見方をすればそういう箇所はあります。
同じように、毎回完全に同じもの、完璧に仕上がったものを提供するのが至上、という演出もあるのでもちろんそこは柔軟に考えて頂けると幸いです。

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色々な意識の接点を探すことと、トレードオフではないことを発見する作業

『天気予報を見ない派』はバチバチ系プロレスでした。
二人芝居、25分一本勝負。ハードコアマッチだったかもしれません(笑)
与えられた「演出」「セリフ」を武器に、毎試合毎試合しばき合い。
相手がどんな技を繰り出してくるかによって、こちらもその場で対応を考えなければいけない。必勝法はないんです。
そしてスウェーバックやダッキングは許されません。全て受ける、受けの美学で戦わねばならない。
相手に魂を揺さぶられれば、こっちも揺さぶり返し、その場で起こっていること全てを取り込みながらお話は進んでいく。

前述のウケを取るのと同じく、今まさにその場でどうなっているのか、そこへアンテナをビンビンに張り巡らせなければならない。そのアンテナを「ウケているか」の周波数ではなく「共演者」の周波数にチューニングする、その感覚を持ち合わせていなかったので、色々と試行錯誤を繰り返しました。真面目なノンコメディなお芝居に挑む、というジャンルどうこうの話よりも、こちらの感覚を研ぎ澄ましていくことの方が大きなヤマだなと感じました。

そしてもうひとつのヤマ。
自分はそもそもの演劇を始めた原始的な欲求が「ウケたいから」だったので、では笑いのないお芝居をやることによって、一体どんなものが得られるんだろう?というのがヤマ…というより、単純に興味と大きな疑問でした。
先に結論から言ってしまえば「演劇によって、何かとんでもないものを手に入れてしまった」
これは驚きも大きかったけれど、それ以上に感動しました。いや本当、めちゃくちゃ感動した!
抽象的な言い方しか出来ないのが申し訳ないのですが、とにかく「うわー!演劇やべー!」と純粋に思いました。
実はこれ、自分が過去作「エクストリームシチュエーションコメディ」や「七人の語らい(ワイフ・ゴーズ・オン)」「ナイゲン」で感じた感覚ととてもよく似ていて、この同じ感覚をコメディではない作品で感じることが出来たのは嬉しかったです。

つまり、自分が演劇によって得たいと思っていた感動は、必ずしも笑いだけに起因するものではないんだぞ、というを知ったのです。もちろん笑わせてその感動に辿り着くほうが何倍も嬉しかったりはするんですけどね。

色々な作品をやることは、色々な意識の接点を探すことと、トレードオフではないことを発見する作業でもあるのかな、と感じました。


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また、上演が終わる度に何度もブログ上で伝えさせて頂いておりますが、是非この公演を公のものとするためのアーカイブ作りにご協力頂けると幸いです。
Twitter、ブログ、Facebook、演劇口コミサイト、どんな形でも構いません、是非この機会に公演の足跡を残して頂ければと思います。

頂いた感想の一部を紹介させて頂きます。(削除をご希望の方は、お手数ですが当ブログ最下段の連絡先までご一報下さい。


Togetter:らまのだ2かいめ公演『終わってないし』感想まとめ
http://togetter.com/li/998062

演劇口コミサイト『こりっち舞台芸術!!』観てきた!
http://stage.corich.jp/stage_done_detail.php?stage_id=73476

感想を頂いたブログ
http://ameblo.jp/cookymam/entry-12181599287.html
http://blog.goo.ne.jp/inabaya2005kiyoko05/e/a8018fc090242dc72576b4a7f37be95d?fm=rss




関連リンク

【らまのだ公式HP】役者対談F塩原俊之さん(アガリスクエンターテイメント)
http://www.lamanoda.com/posts/1043748

【頭を下げれば大丈夫】塩原俊之さんにインタビュー
http://www.intvw.net/shiobara_toshiyuki.html



posted by しーおー at 19:22| Comment(0) | TrackBack(0) | らまのだ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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